JR九州(九州旅客鉄道)を辞めたい
「JR九州で働くのがきつい・辞めたい」と考えているあなたへ。
この記事では、元JR本州3社の総合職の筆者が「JR九州を辞めたい」というあなたの気持ちに寄り添いながら、辞めたい理由とその対策を紹介する。
また、退職理由・実際に辞めようとしている人々の声やキャリアパスを紹介しながら、あなたの「JR九州 辞めたい」にまつわる疑問に答えるべく、情報を網羅的に解説していく。
キャリアを考えることは自己実現の旅だ。
新しいキャリアの第一歩を、この記事とともに踏み出してもらえればうれしい。
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JR九州を辞めたい理由とその背景
豊かな観光資源に囲まれ、新型車両やサービス、地域密着型の運営でJR本州3社とは異なる輝きを放つJR九州。
また2016年10月にプライム市場に株式上場し、コロナ禍前の勢いは飛ぶ鳥も落とす勢いだった。
平均年間給与は481.7万円(令和5年3月有価証券報告書)と決して高くはないが、九州・沖縄エリアの平均年収は373万円と、一定の水準を超えている。
JR九州で働くことは、多くの人にとって憧れの職場に見えるかもしれないが、実際に働いてみてさまざまな課題に直面しただろう。
そこで、口コミサイトの情報を集計し、JR九州から退職を考える主な理由を調査した。
JR九州の労働環境は?退職検討理由は?
JR九州での労働環境は、より社員や労働組合のしがらみが多いJR東日本やJR西日本に比べてニュースで話題になることが少ない。
しかしながら退職者の中には、同社の労働環境下でのストレスやキャリアの停滞を理由に退職を決意した人も多い。
一方で、JR九州の退職検討理由を中心にみていくと、給料や福利厚生に関する不満がダントツで多く挙がった。
細かく理由を見ていきたい。
給与・福利厚生の不満
給与・福利厚生に関する不満として「コロナによってボーナスが半減」した点が最も大きな不満となっている。
また、給与自体はそこまで低くなくとも、増収貢献のためのお中元やお歳暮をJR九州で購入するプチノルマ的な部分や昇進・昇格枠の減少も不満の声として挙がっている。
年収が低いから家庭持ちだと共働きでないと生活が苦しい。同じぐらいの仕事でもっと良い収入が良い会社はあるのではないかと模索中
参照:Openwork
仕事・激務に対する不満
JR九州の従業員が直面する2つめの問題点は、仕事・激務に対する不満だ。
時間外労働に対しては厳しく取り締まるような文化の一方で、コロナ禍を経て長時間労働やシフト制の厳しさは、従業員にとって一層のストレス源となっている。
実またワークライフバランスを重視する若手社員を中心に、会社に対する不満が顕在化し始めているようだ。
業務負荷に見合った給料がもらえていない(もらえなくなった)という声が多い。
ここ数年で退職者が多くなったが業務量はこれまでと変わらないため、1人当たりの負荷が高くなり、さらに退職者が出るという負の流れができている。
参照:Openwork
人間関係の複雑さとキャリアパスの限界
JR九州もJR本州3社同様、自身のキャリアパスに関する悩みが多い。
またキャリア成長機会に乏しいことや「現業を無難にこなす」以上のスキルアップが身に付きにくいことも、退職を考える大きな要因の一つ。
JR九州では総合職の退職検討理由として「論理性や妥当性で判断されない仕事」「頭脳的な仕事を求められる場で、関係者がそのレベルに追いついていない」といった不満が見受けられる。
やりたいことができるかを決める要素のうち、自分の努力以外の部分が占める割合が大きかった。若いうちに成長できる環境ではなかった
参照:Openwork
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JR九州退職者のリアルな声
JR九州を退職した人々の中には、さまざまな背景と経験を持つ人たちがいる。
多くは労働環境やキャリアパスに対する不満から退職を決断した。
実際の退職者の声を聞くと「辞めてよかった」と感じる人が多いものの、逆に「もっと違う方法で問題を解決できたかもしれない」と後悔している人もいる。
例えば、ある退職者は「自分のスキルアップのために転職したが、新しい環境でも似たような問題に直面した」と語る。
また、別の退職者は「家族との時間を大切にしたいと思い、退職を決意した」と話す。
これらの声からは、JR九州を辞めるという決断が、一概に正解とは言えない複雑さを感じさせる。
辞めてよかった?後悔している?
JR九州を含めた鉄道会社から辞めた人々の中で、退職に対する感情は様々だ。
一部の人々は「辞めてよかった」と感じている。彼らは新しい職場で新たなキャリアを築き、自分の能力をより活かせる環境を見つけたと感じている。
ウェブ上で確認することはかなわなかったものの、「もっと違う方法で問題を解決できたかもしれない」と後悔している人もきっといるだろう。
これらの人々は、退職後のキャリアの不安定さや新しい職場での適応困難に直面し、以前の職場の良い面を振り返っている。
一概に「今嫌だからやめるという判断」が正解とは言えない難しい選択であるのは確か。
JR九州ならではの声として、JR九州から「脱サラ(自営業)」や「社会人野球クラブチーム監督」といった完全に別の仕事を後悔なく実行しているという特徴があった。
私は、JRを辞めようと決意してから、結果的に約1年半かけて退職しました。
前回のブログにも書きましたが、私はJR九州を嫌いで辞めたわけではありません。
辞めることを上司に伝える前から、辞める時には、絶対に円満退社がいいと思っていました
JR九州を辞めて脱サラ居酒屋経営された方のブログ
今でも全く悔いはありません。
そして、新しい出会いや全く違う世界が今はあり、苦しい事や壁も沢山ありますが、なんとか楽しめています。そして、この選択をする時に最も思ったことは「家族の理解無くしてこの選択はあり得なかった」という事です。
JR九州という大きな会社を辞めて、前のクラブチームの監督になりたいと話した時に、家族は理解してくれました。
JR九州から社会人野球クラブの監督になられた方
退職後のキャリアパスとメンタルヘルス
JR九州を辞めた後のキャリアパスは、人それぞれ異なる道を辿る。
多くは全く異なる業界への挑戦を選ぶ人であり、この場合、新しいスキルを身につける必要、さらに新しい職場での適応や人間関係の構築に苦労する場合すらある。
JR九州の業務で心身疲労を起こして転職をする者に対しては、メンタルヘルスへの影響も重要な課題。
経験したつらい思いを繰り返さないよう、注意しなければならない。
JR九州を辞めた後のキャリア事情
- 他の鉄道会社
- 公共機関
- 民間企業
- 物流・運輸業界
- 公務員、公益法人やNPO
- 自営業・フリーランス
Openworkや転職会議、SNSといった転職口コミメディアの情報をまとめると、JR九州を辞めた後のキャリアとしては以上のようなものが確認できた。
鉄道業界同士の転職
筆者の周囲を見ていてもJRを辞めて他の鉄道業界に転職する例はまれだが、動力車操縦者免許や駅員・輸送指令としての知識があれば、他の鉄道会社で即戦力として期待してもらえる可能性は高い。
特に大手鉄道会社を中心に「カムバック制度」と呼ばれる、転職した社員の出戻りを歓迎する制度が発表されているほどに人手不足。
総合職の場合でも、沿線開発や営業企画といった経験を活かし、同業界の転職市場では優位に違いない。
筆者の周りでは、総合職の若手が帰省しなければならなくなり、地元の鉄道会社の総合職に転身した例があった
鉄道業界外への転職先・キャリアチェンジ
若手社員の多くはJR九州や他鉄道会社の働き方や将来性に不安を持って転職を考えるため、同業界への転職は少ない。
さらなる安定を求め公務員として働く者
国や地域への社会貢献を重視し公務員やNPOを選択する者
もともと持っていたスキルを活用してフリーランスとして活動する者
これらは少数派で、大多数は鉄道とは関係のない民間企業で新たなキャリアを歩み始める。
九州地方における高い信頼・安定をよりどころにJR九州への入社を決めたあなただからこそ、次のキャリアを考える際はもう一段深く考えるようにしたい。
JR九州で働くか、辞めるかどうか、キャリアについて迷っているあなたはこのまま読み進めてほしい。
JR九州を辞めたいと思った時の考え方- 新たなキャリアパス
たとえ転職しようが、その場に残り続けようが、JR九州を辞めたいと思ったあなたには、キャリアと人生を再設計する絶好の機会が訪れている。
JR九州を辞めたいと考えたあなたはシンプルな二つの方法で今後のやるべきことを整理してほしい。
転職をすべきか留まるべきか
JR九州でのキャリアに悩んだ時、今すぐ転職を選ぶのではなく少しだけ立ち止まって転職するか、キャリアの悩みを相談するか考えてみてほしい。
以下は転職すべきかどうか悩んだ時に、10秒でできるチェックリストを作った。
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特に心身疲れ切ってしまった、異動も願わず将来が見えないなんて場合は、悩まず転職活動を開始しよう。
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それじゃあ、どうしたらいいのと思った方は、ポジウィルキャリアの公式サイトを一度見てみてほしい。
筆者も2回目の転職で45分の無料カウンセリングを経験したが、普段周りに言えない悩みを吐き出すだけでも楽な気持ちになれるはずだ。
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鉄道社員の転職ロードマップ
鉄道会社の転職ロードマップの記事を作ったが、手順と目安となる期間についての参考がこちら。
トータルで3か月目安。仕事が忙しく応募や面接がこなせない人も、最長で6か月程度を目安にしないと、妥協や後悔が生まれるので気を付けること。
筆者はトータル1年くらい活動したので、間延びした期間もあった
転職を決意するタイミングと同時に自己分析を行う。
自分に合った職場を見つけるためにはなりたい自分について思いを馳せるだけではなく、客観的な向き不向きを知っておこう。
JR九州を辞めた後 – 未来のライフスタイル設計
転職は単に新しい職場を見つけること以上の意味を持っている。
多くのJR九州社員が抱える問題「働き方とライフスタイルの両立」を根本から見直し、より良いバランスを実現するチャンスにするべきだ。
やりがいや給与面で不満のある人はそれらを解消できる職場探しのチャンス
このような転職後のライフスタイル設計を考えておくことも大事。
転職後のキャリアパスと生活のバランスを考えるうえで着目するポイントを整理してみた。
これを考えるべきと感じた理由は筆者自身の経験から。
筆者は自ら希望して海外関連の仕事にキャリアチェンジしたが、仕事は多忙で海外出張・海外赴任も。逆に言えば、家庭や生活のバランスを考えていなくて周囲に負担かけたと反省!
転職後の生活とキャリアのバランス
転職は新たな働き方と生活のバランスを模索する絶好の機会である。
現業で時間管理や体調管理に苦しんでいる人は、転職後どのようなオンオフを過ごしたいか考えておいた方が良い。
ワークライフバランスの重要性
ずっと昔は「24時間働けますか?」なんていうテレビCMが流れていた気合と根性の時代だったが、今やワークライフバランスは働く本人だけでなく、会社側が配慮して守るほど一般的になってきた。
ワークライフバランスが確保されてこそ、仕事の効率を高め、同時に個人的な充実感も得られる。
結果的に過度なストレスもかからず、全体的な生活の質の向上が期待できる。
新しい働き方と家庭の両立
配偶者や子供を持っている人にとっては、家庭との時間も重要視したい。
仕事と家庭生活の両立は、多くの転職希望者にとっての課題。
これまで現業勤務だった人は家族とすれ違いになる時間や休日が取りづらいといった問題を抱えていたかもしれない。
転職後どういうスケジュール感で日々を過ごすかは、家族とも相談をしておこう。
転居を伴う転職、転職後の異動・海外赴任などはしっかり話し合いすること
継続的なキャリア発展と自己成長
一方で、転職を経て得られる新たなキャリア機会は、自己成長の道を広げるのでこれはこれで大事にしたい。
転職して終わりではなく、資格取得や継続的な学習をすることで、キャリアの長期的な発展に追い風を与えられる。
資格取得と学習の機会
転職を考えるタイミングから転職活動中、また転職後に得られる新たなスキルや知識は、自身の専門性を高め、市場価値を向上させ続ける。
JR九州で普通に働いていては得られない知識・経験を磨き続けることで、転職面接中の大きなアピールになる。
例えばこのような仕事と資格の組み合わせ。
- 英語を使った仕事
- TOEIC 700以上、英検2級以上など
- 経理・財務の仕事
- 簿記2級、ファイナンシャルプランナー検定2級以上
- 旅行業の仕事
- 旅行業務取扱管理者
- 貿易業務、物流に関する仕事
- 貿易実務検定
- 不動産、建築、工事に関する仕事
- 宅地建物取引士 (宅建士)
人生の次のステージへ向けた準備
JR九州での仕事や社内研修・資格取得は同社内でのキャリアアップに貢献したかもしれないが、転職時にはそれほど役に立たなかっただろう。
新しい仕事を選ぶ際は、なるべくそのスキルがどの業界でも、どんな場所でも活用できるような仕事を選ぶことをおすすめする。
長期的な視点でキャリアを計画し、自己成長のための継続的な取り組みを行うことが、将来のさらなる成功への鍵となるはずだ。
筆者は転職活動前から英語を集中的に勉強していたので、後に海外キャリアを掴めている
JR九州を辞めたい!退職希望者の声と転職ロードマップ
「JR九州 辞めたい」という声には、辞めたい理由に共感してほしい、他の人の退職理由を知りたい、どうしたらいいか知りたいといった悩みが込められている。
今回はその「JR九州 辞めたい」悩みに対して解決の糸口となるような解説をしてきた。
体調面の懸念、大きな業務負荷や成長面での実感のなさから多くの社員は退職を検討するが、鉄道会社勤務特有の転職の難しさがあるのも事実。
一方で、自己分析ツールや転職サイト・エージェントといった支援サービスを活用することで、自身で抱える悩みが解決することもある。
まず、自己分析を通じて自分の強みと価値観を理解し、向いている業界・業種を把握すること。
どうなっていたい、何をしていたいか長期的なキャリアで考え、自分の将来像に合わせた職場を選ぶこと。
もし時間があれば、鉄道会社社員ならではの苦労を理解した筆者が書いた転職ロードマップに目を通してみてほしい。
転職活動中・転職後のステップでは、自分自身の生活とキャリアのバランス、さらに自己成長の機会も追求していこう。
以下の表に、この記事の主要なポイントをまとめた。
セクション | ポイント |
---|---|
転職すべきか留まるべきか判断 | こちらから判断ポイントを確認 |
(転職する場合)自己分析 | 自分の強み、弱み、興味、価値観を理解し、適した業界や職種を選ぶ |
今の不満となりたい自分書き出し | 自分が抱える現状とあるべき姿のギャップを把握する |
転職エージェントに登録 | 転職エージェントで上記をブラッシュアップし応募に進む |
面接で場数をこなす | 希望する企業への面接で転職活動のコツをつかむ |
生活と仕事のバランス キャリアの目標に向けて成長する | 転職はゴールではない。 生活の安定と長期的な成長を目指し努力をする |
このようなキャリア再検討を通じて、あなたの将来に新たな意味と方向性をもたらすことができると信じている。
不安があればいつでも問い合わせページからコンタクトしてほしい。
転職するかしないかは、転職活動やキャリア検討をした後からでもできる。
まずはリスクのない範囲で動いてみてはどうだろうか?