あれ?鉄道業界って今こそ入社しやすい?チャンスあるのかも・・・
そう気づいたあなたは、鉄道会社の中途採用について調べ始める。
でも情報は散らばっていて、いつ採用しているのか、倍率や応募方法、どんなプロセスで進んでいくのか。
不透明な点が多く、一歩踏み出すのが難しいのが転職活動だ。
この記事では、そんなあなたに向けて、JR各社と大手私鉄の中途採用をわかりやすく解説していく。
- 転職人気は高いが、中途採用数は少なく狭き門
- 各社採用HPでは一部除き、あまり活発な中途採用募集をしていない
- キャリア登録して、企業側から応募者にコンタクトするケースあり
- 3つの理由から極力直接応募ではなく、転職エージェントを活用すべき
- 転職エージェントで求人募集しており、そちらの方が効率・成果も良い!
鉄道会社(JR・大手私鉄)の中途採用人気度・難易度
そもそも筆者が鉄道会社で働いていた10年ほど前、駅業務の契約社員経由で社員登用になる人を除き、鉄道会社の中途採用なんてほとんど聞いたことがないくらいレアだった。
あらためて鉄道会社の転職人気や難易度についてみていきたい。
鉄道会社は人気の転職先なのか
JRや大手私鉄は、一般的にみると安定企業、ホワイト企業として人気らしい。
社会人が選ぶ働きたい企業ランキングでもJR東日本を筆頭に300位までに12社がランクイン。
会社名 | 転職人気ランキング順位 |
---|---|
東日本旅客鉄道(JR東日本) | 21位 |
東海旅客鉄道(JR東海) | 34位 |
西日本旅客鉄道(JR西日本) | 73位 |
九州旅客鉄道(JR九州) | 97位 |
東京地下鉄 | 168位 |
小田急電鉄 | 173位 |
阪急電鉄 | 181位 |
西日本鉄道 (西鉄) | 207位 |
京阪電気鉄道 | 210位 |
近畿日本鉄道 | 258位 |
北海道日本旅客鉄道(JR北海道) | 267位 |
東武鉄道 | 286位 |
回答者5,083人!言っとくけど鉄道会社はホワイト企業でも安定企業でもないぞ。
鉄道会社の転職難易度はどうか
鉄道会社の難易度に関して、いくつかの会社を例に考えてみた。
JR東日本の例
JR東日本 | 総合職 | エリア職 |
---|---|---|
応募資格 | (1)募集職種の業務内容に関連した十分な経験および能力を有する方 (2)4年制大学を卒業した方または大学院を修了した方 | (1)高等学校卒業以上の方 (2)職務経歴は問いません |
選考フロー | ・書類選考/Webテスト ・面接 | ・書類選考/Webテスト ・Web面接/適性検査/健康診断 ・面接 |
人数 | 10名程度 | 110名程度 |
仕事内容 | まちづくり、新事業創造、MaaS事業戦略、Suica事業企画、国際事業、輸送、車両ほか | 駅・乗務員、車両、機械設備、建築、情報通信、事業用地管理、国際事業ほか |
JR東日本の主要エリアである首都圏は、全国から希望者が集まる激戦区だが、総合職は年間10名程度、エリア職は110名程度、かなり狭き門だ。
東京地下鉄(東京メトロ)の例
大手私鉄の中で最も人気の高い東京メトロも見てみよう。
東京地下鉄 | 運輸職種 | 技術職種 |
---|---|---|
募集職種 | 駅、車掌、運転士(最初は駅係員) | 車両、電気、土木、建築 |
応募資格 | ・既卒 ・高校卒業以上で1988年4月2日以降に誕生の方 ・「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」身体条件 | ・電気・建築は同学科卒業・実務経験必須 ・土木は同学科卒業・実務経験歓迎 ・「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」身体条件 |
選考フロー | ・エントリー選考(書類) ・動画選考(適性検査、面接、健康診断等) ・最終選考(適性検査、面接、健康診断等) | ・エントリー選考(書類) ・動画選考(適性検査、面接、健康診断等) ・最終選考(適性検査、面接、健康診断等) |
人数 | 2022年 20人 | 2022年 16人 |
総合職としての採用ではなく、あくまで現業職としての募集。
中途採用比率は20%に満たない程度なので、まだまだ中途採用のチャンスは少ない。
さらに総合職らしきキャリアが公式ページで示されているのは、こちらのランキングの中では「西鉄」「近鉄」くらい。
あくまで企業公式サイトでは・・・。
鉄道会社(JR・大手私鉄)の中途採用内容・時期・倍率
ここでは、JR7社・大手私鉄各社が企業公式サイトの「中途採用・既卒採用」ページで公表している総合職と現業職の募集内容を一覧にする。
2024年3月末の情報なので最新情報はホームページにてチェックしてほしい。
JR・大手私鉄各社の中途採用ページ情報
JR各社と大手私鉄各社の企業公式サイトからは以下のような情報を得ることができた。(2024年3月末時点)
このようにみると、随時募集している現業職に対して、総合職は積極的に募集をかけていないようにみえる。
また、随時としているところでも入社時期が決まっていたり、キャリア登録をして募集が再開するのを待つのみというような状況も多い。
会社名 | 総合職 | 現業職 | 特記事項 |
---|---|---|---|
JR北海道 | 随時 | 随時 | 入社時期年2回(4月・10月) |
JR東日本 | 随時 | 応募時期(~9月) | 入社時期年1回 |
JR東海 | キャリア登録 | 随時 | 土木・用地・建築系 |
JR西日本 | キャリア登録 | 随時 | 運輸・技術系 |
JR四国 | 無し | 随時 | 技術系・事務系 |
JR九州 | 無し | 随時 | 事業開発 |
JR貨物 | 無し | 随時 | 駅・検修・保全 |
東武 | 無し | 無し | |
西武 | 無し | 随時 | 建築・電気 |
京成 | 無し | 随時 | 駅係員・技術職 |
小田急 | 無し | 無し | 江ノ島電鉄(現業)あり |
京王 | 無し | 随時 | 技術職(HPにて募集案内) |
東急 | 無し | 随時 | 鉄道技術職・キャリア登録可 |
東京メトロ | 無し | 無し(終了) | 4月入社(運輸・技術) |
京急 | 無し | 無し | 現業職はHPにて募集案内 |
相鉄 | 無し | G会社のみ | |
名鉄 | 随時 | 随時 | 運輸職は10月入社、 総合職・技術職は入社時期調整可 |
近鉄 | キャリア登録 | 無し | 企画系・経理・IT総合職 |
京阪 | 無し | 随時 | 工務・電気 |
南海 | 随時(IT・情報) | 無し | 総合職・現業職区別不明 |
阪急 | 無し | 随時 | 契約社員のみ |
阪神 | 無し | 無し | |
西鉄 | 随時 | キャリア登録 | 総合職は国際物流部門 |
JR・大手私鉄各社の転職サイト情報
転職エージェントや転職サイトでは鉄道会社の中途採用の情報を入手できないのか。
と思い、調べてみると。
具体的な会社名やエージェント名は明かすことができないものの、いくつかのサイトでは企業公式HPで紹介されていない案件が紹介されていた。
案件イメージ (例) |
---|
大手私鉄A 総合職(コンプライアンス/サービス企画ほか) |
JR某社B 事業企画・サービス企画 |
JR某社C システム・アプリ開発 |
大手私鉄D 用地管理 |
大手私鉄E 総合職(法務) |
JR某社E 総合職(国際法務、知財、経理、デザイナー) |
職種が限定される総合職ポジションだけでなく、ここには掲載していない現業ポジションも確認済。
つまり企業公式サイトでは「キャリア登録や募集終了状態」としている場合でも、転職活動に積極的かつ適正が合う場合には、採用活動に参加できる可能性が転職サイト・転職エージェントには存在していると言える。
鉄道会社(JR・大手私鉄)中途採用の倍率は?
各社募集人数が異なるため、具体的な倍率はわからないが、採用予定数(新卒)とプレエントリー数を純粋に割ると採用倍率は20倍~数十倍程度と想定できる。
そのほか口コミ情報を見てみると、以下のようなコメントがあった。
といった情報もあるが、筆者が別業界で2度転職した際の実感としては、「最終面接までいくと倍率2倍」という以下のコメントが信ぴょう性高いと感じる。
書類審査が先で、次いで一次試験(筆記試験)となり、最後の面接までいくとだいたい倍率は2倍程度
Yahoo!知恵袋
鉄道会社の中途採用募集で失敗しない方法
このようにそれなりの倍率を勝ち抜いて鉄道会社に中途採用で入社するためには、大きく2つのポイントが大事になる。
- 履歴書・職務経歴書
- 企業研究と面接対策
履歴書・職務経歴書のポイント
- 担当業務を明確にする
- 対人能力をアピールする
- 求められる能力と自己PRを一致させる
- 学習意欲をアピールする
鉄道経験がある場合はもちろん、ない場合でも自分自身がどのような仕事をしてきたか、組織に貢献してきたかをアピールしよう。
特に、応募する企業が求めるスキルや人物像をよく読んで、自分の業務経験とマッチする経験や能力を探すことがポイント。
特に対人能力は現業・非現業、事務系技術系問わず鉄道会社の中で必須と言っても良いほど求められる能力だ。
1人で達成した成果ではなく、チームや組織の中での貢献や協力関係を語れるエピソードを探そう。
鉄道会社入社後は、派手な仕事ではなく、地道な経験や自己学習から成長していくことになる。
社会情勢や経済状況、業界の将来といった動向に目を向け、仕事や世の中に対する課題意識や学習意欲を持っていることをまとめよう。
企業研究と面接対策
書類が通過したら面接に臨むこととなる。
ここで大事なのは、職務経歴書に書いた過去の仕事内容や成果、志望動機を語るだけでなく、一緒に働くことになるであろう面接官のハートをつかむことだ。
他の応募者が調べてこないような企業の情報や課題感(マニア的な意味ではなく)を語ることができると、相手の印象にも残りやすい。
各社の経営状況や比較もあなたのために作ろうと考えている
また採用面接では、応募者が仕事や会社に対してキラキラとして良いイメージで語り過ぎる傾向がある。
このブログ記事でもさんざん述べているが、鉄道会社はどの仕事も地味で骨の折れる仕事の連続だ。
明るい部分やうわべだけではなく、このような苦しく地味な部分を理解した上でそれでも働きたい理由がある、という情熱を見せるようにしよう。
面接官に対する質問も「給料はいくらですか」「ボーナスは回復しましたか」等という表面的な質問では相手の感情を逆なでする。
「〇〇という仕事の難しさ」「コロナ禍で会社・組織として取り組み成果が出たこと」「会社の方針変化」といった仕事・会社貢献への意欲を見せてはどうだろうか?
鉄道会社中途採用に転職エージェントがおすすめな3つの理由
と、ここまで鉄道会社の中途採用の実情、中途採用で失敗しないポイントを書いてきたが、実際一人でやってみると孤独でつらい。
情報があっているかや面接で正しく伝えられるかもわからないだろう。
そんな時にぜひ活用すべきサービスが、無料の転職エージェントや転職サイトだ。
- 非公開求人へのアクセスが可能になる
- 業界専門の転職アドバイザーからのサポートが受けられる
- 応募書類の添削や面接対策
これらを紹介していく。
★鉄道会社の中途採用も扱う、大手総合型転職エージェント・転職サイト↓↓
ケース別おすすめのエージェント | ||
---|---|---|
まず登録すべきエージェント | 併用するエージェント | おすすめの理由 |
公式 もしくは 公式 | 20代におすすめ 公式 | 第二新卒・若手向け求人豊富 中小企業中心に独占案件あり 丁寧なサポート、診断ツールも初めての転職におすすめ |
30代におすすめ 公式 | ハイクラス・ミドルクラス転職6年連続no.1実績(オリコン調査) ミドルクラス以上の求人多く、30代以降・マネジメント経験ある方がターゲット 企業・求職者を一人のアドバイザーが支援 | |
転職の情報収集におすすめ 公式 | 期限を決めず、どんな求人があるかチェックできる グッドポイント診断で無料自己診断、企業への応募に活用できる 年代・職種問わず豊富な求人数 |
非公開求人へのアクセスが可能になる
鉄道会社に限らないが、転職エージェントは一部求人を非公開にすることで「質の良い、条件にマッチしている応募者」に限定した転職サポートを行っている。
リクルートエージェントを例にとると、公式ホームページに記載の公開求人数に対し非公開求人が5対4くらい。
つまり相当数の非公開求人がある。
JR東日本の採用ページでは「総合職」「エリア職」と一括りになっているが、転職サイト・エージェントでは具体的なポジションを確認できることも多く、それだけで転職活動が効率的に行える。
業界専門の転職アドバイザーからのサポートが受けられる
多くの転職エージェントでは、転職希望者と募集企業とのコミュニケーションを仲介するキャリアアドバイザーがつく。
企業とのコミュニケーションを行うアドバイザーは、ある程度業界や職種に特化した知見を持ち合わせることになるため、企業側のニーズを俯瞰して把握している。
個人ではなかなか知ることのできない募集企業の求める人物像と転職希望者の自己PRのすり合わせや面接対策をしてもらえるのは非常に意義がある。
あわせて、転職希望者からすると、特定の企業に直接応募をする形式の個人での転職活動と違い、タイムリーに求人案内を紹介してもらえる点で、待ちぼうけになるリスクが下がる。
希望企業・業界を伝えた上で募集があった場合は「応募」、募集が無ければ「縁がなかった」と次に進むことができるので、転職活動をスムーズかつ主体的に進められるだろう。
例えばJR東日本と縁がなくても、首都圏の大手私鉄を紹介してくれる、など
応募書類の添削や面接対策
ひとつ前の章で簡単に書類や面接対策の解説をしたが、それだけではあなた自身の強みをどのように伝えるべきか、有利に選考を進められるかわからない場合も多いはずだ。
そのような際、鉄道会社の選考に合わせた応募書類の添削や面接準備のサポートを無料でサポートしてくれるのが、転職エージェント。
相手の求める答えに適切に回答ができるようになると、アピールにもなり、転職成功確率がグンと上がるようになる。
筆者はこれまで2度の転職でエージェントを活用しているが、自分の経験やスキル、企業へのアピールポイントを整理する点で本当に役に立ったのを実感している。
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鉄道会社の中途採用におすすめの転職サービス
今回紹介する転職エージェントや転職サービスの中でも特におすすめできるものについて3点紹介する。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは業界最大級の公開・非公開求人を誇る、日本を代表する人材紹介会社。
若手の半数が同社に登録し、水面下で転職活動をする際に活用されていると、前職でもっぱらの噂だったのがこのリクルートエージェント。
大手ならではの手厚いサポートだけでなく、セミナーや転職フェアの開催も多いので、「転職」が頭にちらついた段階の方にもおすすめ。
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おすすめポイント
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転職が気になったレベルで登録した筆者も、1~2か月後には「転職活動してみよう!」と前向きになれるような展示会や転職フェアが多く実施されていた。
doda
dodaは人材紹介会社パーソルキャリア(旧: インテリジェンス)が運営する、業界大手の転職エージェント。
求人数はリクルートエージェントに次いで多く、若年層~ミドル層まで業界業種問わず多くの案件を持っているため、初めての転職におすすめだ。
そして転職サイト、転職エージェント、スカウトとして多様な使い方ができる点は他社にはない大きなメリット。
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- 性格の特徴
- 職務適性
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鉄道会社(JR・大手私鉄)の中途採用情報【まとめ】
この記事ではJRや大手私鉄各社の中途採用・経験者採用がいつ行われるか、難易度や倍率について解説した。
多くの企業は採用HPからの応募しかできないように見えがちだが、実はそうとも限らない。
転職活動を効率よく進めるには転職エージェントにアドバイスをもらい、最大限頼った方が良い。
新年度を迎える今から、転職市場は活発になっていく。
もし鉄道業界に興味があるのであれば、リスクのない転職活動から「今すぐ」始めてみてはどうだろうか?
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まず登録すべきエージェント | 併用するエージェント | おすすめの理由 |
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このブログでは鉄道会社からの転職というテーマで「鉄道会社のブラックな一面・ホワイトな一面」も紹介している。
もしよければ他の記事にも目を通し、あらためて「鉄道で働くこと」が自分の理想なのかどうかを確認してみるのもおすすめだ。
気になることや意見があれば、問い合わせからお気軽に連絡をしてほしい。