JR東日本がやばいって聞いたけどなんで?
この記事ではJR東日本がやばいと言われる理由・就職やめとけと言われる理由を解説する。
- 元JR本州3社のどこかで事務系総合職
- 駅員・運転士・支社本社勤務経験あり
- やりたい仕事の変化&パワハラを機に転職
結論、JR東日本にやばいと言われる理由は特有の内容も含めいくつもあるが、だからと言ってJR東日本1社だけが「やばい」わけではない。
業界大手のJR東日本だからこそ目立つというだけで、他の会社でも同様の事象があるものは多い。
JR東日本特有の理由とそうでないものに分けながら、JR東日本を就職の選択肢の一つとすべきかどうかを解説するので、興味のある方は読み進めていってほしい。
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JR東日本がやばい・就職やめとけと言われる理由6選
- 大量退職・人材流出が問題となった
- 従業員不満ランキング1位獲得
- コロナ禍で経営が危うくなった
- イメージほど待遇・給与が良くない
- 組合問題が根深い
- アルハラ紹興酒事件
JR東日本がやばい・就職辞めとけと言われる理由について、元JR社員の視点や口コミサイト、SNSサイトから情報を集め、上記6つにまとめた。
一つ一つ「やばい」と言われる理由を一緒にみていこう。
大量退職・人材流出が問題となった
2022年8月にJR東日本が「鉄道業務にかかわる人員を4000人程度削減する」と発言した。
希望退職ではなく、首都圏のワンマン運転やみどりの窓口の削減などで浮いた人員を、流通や不動産などの非鉄道事業成長分野に振り向けるとのこと。
国鉄入社社員の退職時期・コロナによる経営危機が重なり、経営の合理化を図ろうとするJR東日本の意図を感じられる。
もちろん若手・中堅の退職もコロナを経て増えているが、「大量退職」の主な層はいずれにせよまもなく退職するシニア世代のことである。
企業が公表する離職率も1.4% (2023/3)と低い。
これはJR他社も悩んでいるところで、各社就職氷河期に採用を絞りまくったため、年齢構造がひょうたん型のいびつな状態となっていた。
このひょうたんの上側(国鉄世代)が抜けることで、途端に人手不足となってしまうのだ。
人が削減されることで新たな問題が起きる点についても後述する。
従業員不満ランキング1位獲得
従業員の不満投稿が多い”ブラック”企業ランキング(ダイヤモンド編集部)で第一位に輝いたのがJR東日本だった。
特に多かった投稿が働き方や待遇面による不満だ。
「人出不足なのに、人を減らしているため、現場が回っていない」
引用:従業員の不満投稿が多い“ブラック”企業ランキング2023
「どこも人手が足りなくて休日出勤が常態化している。年間で20日以上休みが減った職場もある」
「人が常に足りないため、休日出勤を月に2~3日やっている人もおり、自転車操業」
「基本給が低く、賞与が高く、設定されている。コロナ禍で賞与が減り、年収減となった」
引用:従業員の不満投稿が多い“ブラック”企業ランキング2023
「基本給が安く抑えられていて、ボーナスでとんとんになる。しかしコロナ禍でボーナスがカットされて厳しくなっている」
そのほか「昭和の文化が残っている!」とか「トップダウンが厳しい!」とか「将来性がない!」といった声もある。
やはりJR東日本の労働環境や待遇は悪いのか、、とあなたも思ったかもしれない。
が、これはJR東日本だから悪いというわけではない。
JR西日本21000人やJR東海17000人、数千人しかいない大手私鉄従業員数に比べて、単純に従業員数46,000人(単体)のJR東日本従業員が多いことによる、ネガティブ投稿数の魔力だ。
JRや私鉄他社の口コミも見たが、数は違えど同じような労働環境の不満や待遇の不満は上がっている。
ホワイト企業ランキングや就職偏差値ランキングなど、背景情報のないランキングは信用する必要ない。
コロナ禍で経営が危うくなった
2020年初頭から続いたコロナ影響によって2023年まで鉄道会社各社はかなり苦しんだ。
特に通勤・観光需要といった鉄道事業の比率が高いJR各社はダメージを受けた。
3兆円を超える売り上げがコロナ影響が最も強かった2020年度はほぼ半分の1.76兆円に。
営業利益・純利益も2020年度・2021年度とマイナスで、ようやく昨年度(2023年3月期)に黒字化に回復した。
このコロナ禍の経営でJR東日本を含め、ほぼすべての鉄道会社が文字通り「やばい」状況となったのは事実だ。
10年後に待ち受けている少子高齢化の問題がいきなり訪れた、と各鉄道会社が悲鳴をあげた。
それでも2023年5月のコロナ5類への移行により業績は急速に回復し、2024年3月期は売上2.7兆円、営業利益3100億円以上を見込みコロナ前にかなり近づいてくる。
完全回復とまではいかないが、コロナ影響のない2018年度と比べ90%以上売り上げが戻ってくる見込みだ。
とはいえ、短期的な負債の支払い能力を示す流動比率(流動資産÷流動負債)は100%以上が望ましいとされているが、JR本州3社の中で唯一100%を割っている (JR東日本 68.7%)。
自己資本比率も26.4%と僅差でJR西日本(同27.7%)に劣る。
広大な地域を支えるJR東日本にとって、「設備老朽化」「安全対策」「顧客満足度・サービス向上」というポイントを、「人手不足」という顕在化した問題をもってどう改善していくかが問われる。
財務指標をみると、外から見えるほど首都圏を持っているからJR東日本が安泰というわけではない
イメージほど待遇・給与が良くない
JR東日本と言えば、JR東海と並び日本を代表する鉄道会社の一つ。
むしろ世界でも最大級の鉄道会社だ。
それにも関わらず、平均年収は約676万円(有価証券報告書)とそれほど多くない。
JR西日本の595万円より多いが、JR東海の710万円に劣る。
転職サイトや就職サイトによっては「多くの社員が年収1000万円」といったでたらめ情報を書いており、誤った認識で入社を決めてしまった人も少なくないだろう。
特に総合職として入社した人の場合、課長級に達する40歳前後までの伸びはかなり悪く、待遇面の悪さをやばいと揶揄する人がいるに違いない。
当然だが、JR東日本以外の特に地方鉄道会社ほど待遇に関して嘆きの声が確認できるので、口コミサイトは必ず参考にした方が良い
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組合問題が根深い
このように、「JR東日本 組合」と検索すると、関連性の高い検索として「やばい」がでてくる。
ここまで組合問題が根深いのは紛れもなくJR東日本特有であり、ここ数年での状況変化が著しい。
というのもこれまでJR東日本の労働組合の中で最も勢力のあったJR東労組からの大量脱退が2018年に起こったことがあげられる。
組織率8割・4万7千人を有したJR東労組の社員は5500人ほどまで減少した。
詳しくは解説しないが、興味のある人は東洋経済や日経ビジネスの記事を読んでみると良いだろう。
JR特有の組合活動を経験している筆者としては、「いくつも勢力のある組合もって、バラバラなこと考える状況」「組合の機嫌をうかがった仕事の仕方」はうんざりだ。
国鉄社員や旧体制からの脱却が世間的に認められ、以前よりは組合問題も収まってくるとは思うので、その時を待つしかないと思う。
まじめな話、組合が違うから出世できないとか、閑職に追いやられるとか、私が働いていた時は当たり前のようにあった
アルハラ紹興酒事件
最後に取り上げたい「JR東日本 やばい」として、2022年、JR東日本代表取締役の喜㔟陽一副社長が主催した懇親会で泥酔した社員が救急車で搬送される事件。
別名「アルハラ紹興酒事件」を挙げなければならない。
2022年、新宿区の中華料理店で主催した懇親会において、飲み放題コースでの飲酒によって、参加者計14名の一部が大声で騒いだり、店内で嘔吐して汚す等店に迷惑をかけた。また、救急車2台が出動、1名が搬送され入院するなどの事態が生じ、「信用失墜につながった」として、報酬月額の1割を1ヶ月返上した。一方、飲酒の強要はなくアルコールハラスメントは確認されなかったとされた。もともと、体育会系で酒に強い人物で、飲み会の席では「乾杯の意味は杯を乾かすことである」と挨拶することが多く、酒を注がれる前にグラスを空にすべきという持論を持っていたとされる。
引用:Wikipedia
アルハラ体質の副社長か、やばいな、大丈夫かな。。
と思っていた矢先である。
2024年4月1日より喜勢陽一副社長を社長に昇格する人事が発表。
これはやばい
これお偉いさんの中で話が既定路線だったのは良しとして、「その下で汗水たらして働く人達の信頼」大丈夫?
と外から見ていて感じるが、実際のところどうなのだろうか。
ぜひ意見をいただきたい。
JR東日本を就職の選択肢に入れても良い人
ここまで紹介したようにJR東日本がやばいと言われる理由には「業界特有のやばいこと」「JR東日本のやばいこと」がある。
まず、これらを混同しないようにしたい。
その上で、JR東日本で働くことを選択肢に入れてもいい人を3つ挙げる。
JR東日本管轄に実家などの縁がある人
一つ目にJR東日本管轄の地域・都市にあなたの実家や親せき、大学などがあり、今後もたびたび沿線を使う予定のある人だ。
JR勤務で最大かつ唯一の福利厚生のうまみ「職務乗車証(名前変わってなければ)」の恩恵を受けられることは欠かせない。
これまで九州や四国、大阪で生活していた人がわざわざJR東日本にきても、せいぜい日々の生活やちょっとした買い物、たまに旅行に行く際役に立つくらい。
合わせて、縁もゆかりもない土地の暮らしや文化の発展に貢献したいなんて綺麗ごとを言ってばかりもいられない。
極力あなた自身が影響を与えて喜ぶ人の顔が見える地元や地域で働いた方が、やりがいを実感できるはずだ。
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鉄道業界の現実を理解の上で地域・社会貢献したい人
鉄道の仕事は想像の数十倍は泥臭い。
大都会の駅で働く駅員だって、新駅や駅舎改良プロジェクト、海外事業に携わっている者だって、相当の苦労や地味な作業の連続だ。
それをはねのけて「地域貢献・社会貢献」「目の前のユーザーに対する価値提供」をしたいという使命感のある人こそ、JR東日本に応募すべきだ。
外から見たイメージ・憧れどおりと考えると後悔する
いまだに鉄道業界は「ホワイト企業」とか「年収1000万円が当たり前」とか堂々と嘘を吐いているサイトも多いが、信じないようにしてほしい!
開発・不動産/Suicaサービス/データマーケティングに興味ある人
同社が採用計画の中で語っているように、専門性の高い領域に対する需要が非常に高い。
これらの領域では比較的自由に仕事をしやすい。
あなたが学生時代や別会社で専門性を磨いていたのであればなおさら、「業界最大手」JR東日本ならではのスピード感、先取り感を体験できる可能性はある。
処遇面談の中でどんなしがらみや進めにくさがあるかは確認した方が良い!
JR東日本は従業員数も多く、あらゆる派閥や鉄道業界特有の仕事の進めにくさはありつつも、なんだかんだ他社ができていないことを取り組むだけの推進力がある、と筆者は考えている。
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JR東日本やばい・就職やめとけ言われる理由【まとめ】
この記事ではJR東日本がやばい・就職辞めとけと言われる理由について、以下の6つの観点から解説。
- 大量退職・人材流出が問題となった
- 従業員不満ランキング1位獲得
- コロナ禍で経営が危うくなった
- イメージほど待遇・給与が良くない
- 組合問題が根深い
- アルハラ紹興酒事件
また、JR東日本を就職の選択肢に入れても良い人を3つ紹介した。
- JR東日本管轄に実家などの縁がある人
- 鉄道業界を理解した上で地域・社会貢献したい人
- 開発・不動産/Suicaサービス/データマーケティングに興味ある人
多くの理由はJR東日本に限らず、鉄道業界全体の課題である。
一方で、副社長の不祥事、組合問題や近年の設備不具合からくる異常時は、JR東日本ならではだったりもする。
今回の記事をちょっとでも参考に、鉄道業界の明るい面だけでなく、今回上げたような暗い面・厳しい面を理解しながらJR東日本でキャリア形成するかどうかの判断をしていってほしい。
このブログでは元JR本州勤務の筆者が「鉄道業界からの転職」に着目した記事を中心に執筆している。
他の記事にも、鉄道会社の良い面・悪い面や口コミ情報をまとめているので、もし時間があれば他の記事にも目を通してみてほしい。